2011年3月2日水曜日

「君に届け」のすごいところ

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「君に届け」のすごいところ

まぁ、すごいところって言っても若干大げさな気はするが「君に届け」は背景がキレイだ。
動画部分は毎回作画の変化の幅が大きいのでアニメ的には微妙だが、背景はとてもキレイだ。

中でも空と雲の表現がイイ。
夕暮れ直前の一瞬、夕日が当たってピンク色になった白い雲と青い空の組み合わせがキレイだ。まるでエビアンのラベルみたいだ。

また、季節感を表現しているのもイイ。
例えば、秋ごろの午前中ぐらいの、白く薄い雲で秋の高い空の感じだったり、冬の夜空のキンと冷えた空気の感じとか。

ちょっと面白いと思ったのが、正午から午後の間の、太陽光線が真上から射している感じ。
日なたと日影のコントラストがハッキリクッキリ分かれているのだが、その境界線が青くにじんでいる。まるで光学レンズの色収差をわざと表現しているみたいに見える。

この「君に届け」における色収差のような表現に気付いてから、アニメにおけるリアリティって何だ?と少し考えてしまった。

良くある表現として、強い日差しの表現としてのレンズフレアがある。
これはマンガの表現としてもポピュラーであり、俺が覚えているのは高橋留美子の「うる星やつら」頃からだろうか。
マンガの場合、五角形や六角形をパァーっと書いてしまえば良いが、アニメの場合は面倒である。
実際には、このレンズフレアをCGで表現できるようになってから、アニメではポピュラーな表現となった。

だが、レンズフレアや色収差は光学レンズを通して見た際に発生する現象である。
つまり、テレビや映画のようにカメラの光学レンズ越しの画を見て「おぉ、それっぽい!」と感じているのであって、肉眼で見て感じとった物ではない。

「放浪息子」のすごいところ その2にも少し書いたが、自然現象(降雨、降雪、さくらの花びら、舞い散る枯葉、飛び散る火花、打ち上げ花火など)をCGで表現する際に重要なのは、いかに物理法則による振る舞い・挙動に近づけるか、と言うことである。
これはある種の計算機シミュレーションであり、CGのアルゴリズムの改良によって、より物理現象に近づいた表現となる。

ただし、自然現象のリアリティの追求と、光学レンズ越しのリアリティの追求とは、若干趣旨が異なるように思う。
自然現象はそれっぽく見えないと変であるが、レンズ越しのリアリティはテレビや映画の映像のように見えることを良しとする。つまりテレビや映画の中の世界である「擬似体験」をアニメ中にて再現することを目指していると言えるのではないだろうか。

これらの表現としてCGを用いることがある意味トレンドとも言えるが、「君に届け」がユニークなのは色収差の表現を背景画中の書き込みにて表現している点である。
この青いにじみを最初に考えた奴は頭イイね。

さて、火曜日の深夜は「君に届け」の後にTOKYO MXにて「フリージング」がある。
まさに「スーパーのとまみタイム」である。

今回の「君に届け」で、爽子の占いにて「人を呪わば穴ふたつ」と言う台詞があったw
かなりギリな感じで思わずクスっときてしまった。さすがに「いっぺん死んでみる?」とは続かなかったがw

しっかし今回の「フリージング」は、いつもに増して画面が真っ白だったw

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